●非暴力不服従運動(→p.190、191) ガンディーの展開した運動。死を恐れず、暴力を用いず、支配者の不合理な支配・法に対して服従しない態度を貫く。
●サティヤーグラハ(真理の把握)(→p.190、191) ガンディーの非暴力不服従運動の基礎にある独自の思想。求めるべき真理(サティヤー)が人間の内側に存在すると考え、それを把握するために、すべての執着心から解放されることが必要だとする。その手段が、アヒンサーとブラフマチャリヤ(自己浄化)である。
●アヒンサー(不殺生)(→p.61、190) サンスクリット語の「ヒンサー」(殺生)に否定辞の「ア」をつけたもの。ジャイナ教に由来する。ガンディーによれば、これは単に暴力を振るわないということではなく、憎悪や邪念を捨て去ることをさす。さらに、敵を許すことで敵を正気に立ち返らせ、真理にめざめさせることもめざす。
●生命への畏敬(→p.193) すべての生命の生きようと欲する意志(「生きんとする意志」)を肯定し、尊重すること。シュヴァイツァーが文化の危機の克服に必要不可欠だとした態度。
●公民権法(→p.194) キング牧師が指導した公民権運動が契機となり、1964年に成立した法律。人種や性別などによる差別を禁止する。
●死を待つ人の家(→p.189、195) 1952年にマザー・テレサが、インドのカルカッタ(コルカタ)に開設した施設。路上やスラムで死期を迎えた人々を迎え入れ、安らかに最期の時を送ることができるように作られたホスピス。「ニルマル・ヒルダイ」と呼ばれる。