1 生命倫理

1 生命工学(バイオテクノロジー)と生命倫理(バイオエシックス) 
・バイオテクノロジーの発達……医学への応用(クローン技術、ヒトゲノム解析による遺伝子レベルでの病気の診断や治療、医薬品の開発)
 遺伝子操作(遺伝子組換え)、ゲノム編集→生態系への影響
・再生医療の発達……ES細胞(胚性幹細胞)は胚を解体する問題→iPS細胞(人工多能性幹細胞)への期待
・生命倫理(バイオエシックス)の問題……生命を直接的に操作→従来の生命観、人間観では対処できない問題
 クローン技術→ヒトクローンは倫理的な問題→クローン技術規制法(2000年制定)

2 生殖革命と倫理的問題
・生殖技術の発達……人工授精、体外受精、着床前(受精卵)診断、出生前診断→生殖革命
代理出産……生まれてくる子どもの親権や代理母の尊厳をめぐる問題
リプロダクティブ・ヘルス/ライツ……性と生殖に関する健康・権利

3 脳死と臓器移植
脳死……脳幹を含むすべての機能が停止し、回復不可能な状態であるが、心臓は動いている
臓器移植法(1997年制定、2009年改正)……臓器移植のために臓器を摘出する場合に限り、脳死を人の死とする

4 新しい死生観と自己決定の医療
・パターナリズム(父権的温情主義)→インフォームド・コンセント(説明と同意)
・生命の神聖さ(尊厳)(SOL:Sanctity of Life)と生命の質、生活の質(QOL:Quality of Life)
・尊厳死、安楽死を選択するか→意志を示しておくリヴィング・ウィル
・末期患者のための医療のあり方→ホスピス
・どのような生き方をして、最後を迎えるかを選ぶ自己決定の医療へ