【Ⅰ 南北問題】
❶ 南北問題の背景……欧米諸国の植民地支配→独立後もモノカルチャー経済に依存
❷ 南北問題の現状……グローバル化に伴い、南北格差はますます拡大している
南南問題……発展途上国の中で、経済的発展を遂げた新興国や産油国と、後発発展途上国(LDC)との格差が拡大
・発展途上国では人口爆発や食料問題のほか、累積債務問題、サハラ以南のアフリカではHⅠV感染が深刻化

【Ⅱ 新興国の台頭】
❶ 新興国……かつてはNⅠEs(新興工業経済地域)が代表格であったが、2000年代にはBRⅠCSの経済発展が著しい
❷ BRⅠCSの経済発展……ブラジル・ロシア・インド・中国・南アフリカ
↔一方で、国内では財政赤字やインフレ、経済格差、環境汚染など、さまざまな問題を抱えている

【Ⅲ 南北問題への取り組み】
❶ 国際機関における取り組み
1960年:OPEC(石油輸出国機構)結成→資源ナショナリズムの台頭→1962年:「天然資源に対する恒久主権」宣言
1964年:UNCTAD(国連貿易開発会議)→①GNP1%援助、②一般特恵関税、③一次産品の価格安定を要求
1974年:新国際経済秩序(NⅠEO)樹立宣言
❷ 企業や消費者の取り組み
フェアトレード……公正な貿易のしくみ
マイクロクレジット……貧困層に対する低利子での少額の融資

【Ⅳ 経済協力とODA】
ODA(政府開発援助)……援助の拡大と効率化のため、OECD(経済協力開発機構)にDAC(開発援助委員会)を設置
❷ 日本のODAの特徴……①対象国はアジア重視、②経済インフラへの援助が中心、③円借款が多い
・2015年:開発協力大綱→日本のODAの基本方針を明記
・発展途上国の「自立」を促しながら、経済発展をめざすような援助が必要