【Ⅰ 国民経済の水準を示す指標】
❶ ストックとフロー
ストック……ある一時点において測られた量→国富、国債残高、マネーストック、預貯金など
フロー……ある一定期間当たりで測られた量→GDPGNI、公債発行額、国際収支、年間売上など
*一国内の経済活動をストックとフローの二つの面から捉えたものを国民経済計算という
❷ 国民所得とGDP
国内総生産(GDP)=国内の総生産額-中間生産物=最終生産物の総額
国民総所得(GNI)=GDP+海外からの純所得(海外から受け取る所得-海外へ支払う所得)
国民総所得(GNI)と国民総生産(GNP)は物価変動の除去のしかたが異なるだけで、名目値は一致する
国民純生産(NNP)=GNP-固定資本減耗
国民所得(NI)=NNP-間接税+補助金
国民総支出(GNE)=GNIを支出面からみたもの
三面等価の原則……国民所得・GDPは生産・分配・支出のどの角度からとらえても、それぞれ等しい
【GDPの限界】
•市場では取り引きされない家事労働やボランティア活動はGDPなどに含まれず、環境破壊は考慮されない
→国民の福祉水準を測る指標……国民純福祉(NNW)やグリーンGDPなど

【Ⅱ 経済成長とその要因】
経済成長率=(ある年のGDP-前年のGDP)÷前年のGDP×100(%)
*実質GDP=名目GDP÷GDPデフレーター(×100)
・実質経済成長率……物価の変動の影響を除いた実質的なGDPの伸び率
・名目経済成長率……物価の変動の影響を含めた名目上のGDPの伸び率
❷ 経済成長の要因……技術革新などによる生産性の上昇、建物や機械などの資本投入の増加、質の良い労働力の増加
シュンペーターは、技術革新などのイノベーションこそが経済発展の原動力であるとした
労働生産性……労働者1人当たりの生産の成果を示す