p299-313　日本の安全保障と自衛隊の役割

相手から武力攻撃を受けたとき初めて軍事力を行使し、その軍事力を行使する場合も自衛のための必要最小限にとどめるとする原則。保持する防衛力についても自衛のための必要最小限のものに限る。

シビリアン・コントロールともいう。軍隊の最高指揮権が文民に属することをいう。日本では、文民とは、現役自衛官以外の人とされる。日本国憲法では、自衛隊の最高指揮権を持つ内閣総理大臣をはじめ、防衛大臣を含む国務大臣も文民でなければならない。

内閣に置かれた機関で、国防・外交に関する重要事項や緊急事態への対処に関する重要事項を審議する。議長は内閣総理大臣が務め、防衛大臣、外務大臣をはじめ、緊急事態に関わりが深い大臣がメンバーとなる。2013年に安全保障会議を改組して組織された。

国連憲章第51条に認められた権利。直接攻撃を受けていない国が、攻撃された国と同盟関係にある場合、共同で防衛を行う権利のこと。

｢核兵器を持たず、つくらず、持ちこませず｣のこと。1967年、佐藤首相が安全保障政策の基本方針として表明した。この非核三原則は、1971年に国会で決議され、日本の国是(国の方針)として現在に至っている。

サンフランシスコ平和条約と同日に日米間で結ばれた条約。1960年には新安保条約に改定された。アメリカ軍が日本に駐留することを認め、日本への武力攻撃に対して共同で対処することを定めている。

在日米軍の駐留経費の日本側の負担のうち、日米地位協定で定められた範囲を超えるもので、基地従業員の人件費や光熱水料などからなる。

国際平和協力法ともいわれる。1992年に制定された、自衛隊や文民の海外派遣の根拠法である。ＰＫＯに参加するためには相手国の同意などの｢ＰＫＯ参加５原則｣が満たされている必要がある。

ソマリア周辺での海賊被害の急増に対して自衛隊が航行中の船舶を護衛し、海賊の取り締まりや処罰ができるようにするため、2009年に制定された。

武力攻撃を受けたり、武力攻撃が予測される場合の対応について定めた７つの法律。2004年に制定された。国民を守るための避難や救援の手続きを定めた国民保護法や捕虜取扱い法、米軍等行動関連措置法などからなる。

イージス艦やＰＡＣ３などによって、着弾する前の段階の弾道ミサイルを打ち落とすことで、自国を防衛すること。日本は2003年に導入を決定。