p180-192金融のしくみとはたらき
銀行などの金融機関を仲立ちとする融資が間接金融で、金融機関を経由しないで行われる資金提供が直接金融である。
間接金融から直接金融にシフトする傾向がみられる。
現金・預金の割合が高く、株式などへの投資比率が低い。
預金、貸し出し、為替の3つ(これを銀行の3大業務という)。
銀行の業務は受信業務(預金の受け入れ)、与信業務(企業などへの貸し出し)、為替(現金を使わずに支払いや受け取りをする決済業務)に分けることができる。
直接金融を円滑に進めることが証券会社の最大の業務である。
具体的な事例としては、投資家からの依頼を受けて行う株式や債券の売買、あるいは国債、公社債、株式を投資家に販売する仕事がある。
契約者が保険料を支払うことによって、病気・火災・事故などにあった場合、加入期間にかかわらず一定の保険金を受け取ることができる。
契約者から集められた保険料は国債や株式市場などで運用される。
金融自由化の目的は、金融機関同士を競争させ、経営の合理化を実現することである。これにより金融機関の国際競争力の強化を図った。
金融の自由化のおもな柱は、①金利の自由化、②業務の自由化、③店舗の自由化の3つである。1990年代後半に行われたこうした金融改革は、日本版金融ビッグバンと呼ばれる。
従来の金融政策は金利政策が中心であった。これに対して新しい金融政策は、日銀当座預金やマネタリーベースの量に金融政策の目標を置く。
新しい金融政策(=非伝統的金融政策)が導入されたのは、1990年代の低金利政策により金利誘導の余地がなくなったためである。