p29-37日本国憲法の成立と基本原理
大日本帝国憲法は、天皇から国民に与えられた欽定憲法である。一方で、日本国憲法は、議会が定めた民定憲法である。大きな違いは主権者であり、大日本帝国憲法は天皇主権、日本国憲法は国民主権となっている。
政治機構の違いに着目した解答や、基本的人権の保障内容に着目した解答もある。
終戦後、日本政府はGHQによってマッカーサー3原則に基づく民主的な憲法の作成が指示された。しかし、政府が当初作成した松本案は明治憲法と大差ない内容であったため、GHQによって拒否された。その後、政府はGHQが作成した案をもとに憲法改正案を作成し、帝国議会での修正を経て、1946年11月3日に日本国憲法が公布された。
憲法によって権力が与えられた機関が、国民が持っている憲法制定権力を破壊することはできない。また、国民主権、平和主義、基本的人権の尊重の三大原理も改正できないとされている。