p10-16法の支配と立憲主義

p.11❓それぞれの社会契約説の違いはどのような点にあるのか

【解答例】

自然状態・自然権の違いが社会契約の違いを生む。ホッブズは、自然状態を「万人の万人に対しする闘争状態」としたが、ロックは、労働の概念から自由、平等、平和とした。一方、ルソーは、ロックの私有財産制の承認が平等の実現を阻むとして、自然権にそれを含めていない。

【解説】

社会契約の仕方の違いに着目する解答もある。【例】ホッブズの社会契約では、自然権の全面譲渡から、国王(政府)の権限が強大化しすぎる。一方で、ロックは、自然権を信託するという方式をとっており、政府は改変可能とする。ルソーは、自然権を共同体に預け、共同体の一般意思に基づく政治を全員で行う直接民主制の形態をとる。


p.12❓法の支配と法治主義の違いは何か

【解答例】

法の支配は、議会が制定した法によって政治権力を制限することで、権力の濫用を防ぎ、国民の自由と権利を擁護しようとする考え方。一方、法治主義は、行政権の行使は法律によって規定されなければならないとする考え方で、法の内容は問われない。


p.16❓立憲主義とはどのような考え方か

【解答例】

憲法が国家権力を制限し、国民の権利を擁護するという憲法観のこと。