p287-297 用語解説

社会保障制度(→p.289) 病気・老齢・貧困などの生活不安に対して,国が国民に最低限度の生活を保障するための制度。日本では,社会保険,公的扶助,社会福祉,保健医療・公衆衛生の4つで構成されている。

自助・共助・公助(→p.289) 自助とは自分の生活や健康は自分で維持すること,共助とは生活上のリスクに対して共同して備えること,公助とは自助・共助では対応できない困窮状況に対して必要な生活保障をおこなうこと。これらを適切に組みあわせて社会保障制度は形成されている。

国民皆保険・国民皆年金(→p.289) 国民皆保険とは,すべての国民が健康保険制度に加入すること。国民皆年金とは,すべての国民が公的年金制度に加入すること。日本では,いずれも1961年に実現した。

公的年金制度(→p.290) 国が運営する年金制度。保険料を支払うことにより,老齢・障害・死亡などの場合に,年金や一時金を受けとることができる。現在の公的年金は2階建ての構造になっている。1階部分は全国民が加入する国民年金(基礎年金),2階部分は会社員や公務員などが上乗せして加入する厚生年金となっている。

介護保険(→p.293) 介護を必要とする人に対し,在宅または施設で介護サービスを提供する保険制度で社会保険の1つである。日本では2000年から制度が開始された。保険料は40歳以上の全国民が支払い,サービスの対象者は65歳以上か40~64歳で老化が原因の病気で介護が必要となった人である。