●ストックとフロー(→p.268) ストックがある時点での資産であるのに対して,フローは一定期間内の財貨の流れをいう。ストックの例としては,国債発行残高,国富などがある。また,フローの例としては,企業の売り上げ,国民所得があげられる。
●国富(→p.268) 国全体の正味資産の合計額で,土地,住宅,工場や機械設備,道路,港湾,森林,資源などをさす。ただし,金融機関への預金や株式は,国富には含まれない。国富は,代表的なストックの概念である。
●固定資本減耗(→p.269) 減価償却費のこと。工場や機械の使用による価値の減少分をいう。
●三面等価の原則(→p.269) 狭義の国民所得(NI)では,生産・分配・支出のどの側面から見ても,金額が等しくなるという原則。生産国民所得からはその国の産業構造が,分配国民所得からはその国の労働分配率が,また,支出国民所得からはその国の消費・投資の割合がわかる。
●インフレ(インフレーション)(→p.271) 物価が継続的に上昇し,貨幣価値が次第に減少していく状態。物価上昇のスピードによってクリーピング・インフレ,ギャロッピング・インフレ,ハイパー・インフレに分類される。原因としては,需要が供給を上回るディマンド・プル型と生産コストの上昇によるコスト・プッシュ型がある。
●デフレ(デフレーション)(→p.271) 物価が継続的に下落する現象。インフレの反対。一般的には,有効需要が不足し,不況にともなって起きることが多い。