①金融の意義や役割
1 金融のしくみ
①金融……資金の余剰主体(貸し手)から,不足主体(借り手)への資金の融通
②金融市場
●直接金融……株式や債券によって,貸し手が,借り手に直接資金を融通する→証券会社
●間接金融……貸し手と借り手の間に,金融機関が仲立ちをする→銀行・保険会社
③銀行の業務……預金業務・貸出業務・為替業務
④通貨の量(マネーストック)……現金通貨,預金通貨(普通預金や当座預金),準通貨(定期性預金)を加えたM₃
⑤信用創造……銀行が預金の受け入れと貸し出しをくり返すことで,最初の現金通貨の何倍もの預金通貨を生み出す
2 日本銀行の役割と金融政策
①中央銀行(日本銀行)の機能……発券銀行・銀行の銀行・政府の銀行
②金融政策……物価の安定・景気の安定が目的
●手段
・公開市場操作(オープン・マーケット・オペレーション)
→売りオペ(景気過熱時),買いオペ(景気後退時)により,通貨量を調節。銀行間の短期金融市場での金利(コールレート)を政策金利として誘導
・預金準備率操作(1991年以降は変更されていない)
③金融政策の変化……ゼロ金利政策,量的緩和政策の実施→量的・質的金融緩和政策,マイナス金利政策の導入
3 金融の自由化・国際化
金融の自由化(金融ビッグバン)……金利の自由化,業務の自由化
→金融機関の競争が激化・さまざまなサービスの登場。国民は,自分の資産に対して自己責任が求められるように