④経済成長と国民福祉

1 国の経済規模をはかる方法
ストック……ある一時点での貯蓄された資産。代表例として,国富があげられる
②国富……実物資産(土地,建物,機械,製品など)+対外資産(外貨準備,援助,融資,対外直接投資など)
金融資産(現金,預金,有価証券,貸出金など)は国富に含まれない
フロー……ある一定期間内の経済活動で生み出されたもの。代表例として,国民所得があげられる
③国民所得……その国の経済的豊かさを測る代表的指標の1つ
●国内総生産(GDP)=国内の総生産額-中間生産物=付加価値の総計
●国民総所得(GNI)=GDP+海外からの純所得
●国民純生産(NNP)=GNI-固定資本減耗
●国民所得(NI)=NNP-(間接税-補助金)
三面等価の原則……国民所得(NI)は,生産・分配・支出のどの段階で捉えても金額は等しくなることをいう

2 景気変動とその要因
①経済成長率……GDPの年間の増加率を経済成長率とよぶ
経済成長率の求め方=(本年のGDP-前年のGDP)÷前年のGDP×100
実質経済成長率……経済成長率のうち,物価上昇分を差し引いたもの
名目経済成長率……物価上昇分を考慮しないもの
→実質経済成長率=名目経済成長率-物価上昇率
●GDPデフレーター
GDPデフレーターとは,名目GDPを実質GDPに評価し直すための指標で,物価指数の一種と考えてよい。
実質GDP=名目GDP÷GDPデフレーター×100
④景気変動の周期性……景気変動には,次のような周期性が見られる
→キチンの波(約40か月),ジュグラーの波(約10年),クズネッツの波(約20年),コンドラチェフの波(約60年)