①日本経済のこれまでとこれから

1 敗戦と経済復興(1945~54)
①経済の民主化……財閥解体,農地改革,労働の民主化
②敗戦直後の経済……傾斜生産方式による基幹産業の復興,ドッジ・ラインの実施
③朝鮮戦争の勃発……特需による経済復興へ

2 高度経済成長期(1955~73)
●四つの景気拡大期……神武景気,岩戸景気,オリンピック景気,いざなぎ景気
→年平均10%の経済成長。1968年にはGNPが西側諸国第2位に

3 石油危機と安定成長期(1974~85)
石油危機……石油価格の高騰,スタグフレーション→1974年に戦後初のマイナス成長
②産業構造の転換……「重厚長大」産業(素材型)→「軽薄短小」産業(省資源・知識集約型)

4 円高の進展とバブル経済(1986~91)
プラザ合意(1985年)……円高・ドル安誘導へ協調介入することに合意→輸出減少,円高不況,産業の空洞化
②日本銀行による低金利政策→株価・地価が実体経済を離れて高騰する(バブル経済)

5 バブル経済の崩壊後(1991~現在)
①日本銀行による金融引き締め→株価・地価の下落→バブル経済の崩壊
不良債権問題など,長引く不況→銀行の貸し渋り(1988年,バーゼル合意(BIS規制)設定)
③日本銀行は,景気が大幅に悪化して物価下落も進んだため,量的緩和政策を導入(2001年3月~06年3月)
④企業の設備投資が上向き,日本経済は上昇(2002年1月~08年2月)→賃金上昇に結びつかず,所得格差が拡大
⑤アメリカでサブプライム・ローン問題(2007年)が表面化→リーマン・ショック(2008年)発生→世界金融危機(2008年)に発展し,日本経済も減速
⑥新型コロナウイルス感染症の拡大(2020~22年)→感染拡大予防のため,世界各地で人々の移動が制限→経済は減速