①冷戦終結までの国際政治のあゆみ

１　冷戦体制の確立
①冷戦……第二次世界大戦後の軍事力をともなった戦争に至らない米ソの対立
●アメリカを中心とする資本主義諸国
1946年：チャーチル｢鉄のカーテン｣演説
1947年：トルーマン・ドクトリン，マーシャル・プラン
1949年：北大西洋条約機構(ＮＡＴＯ)結成
1955年：西ドイツ再軍備，ＮＡＴＯ加盟
●ソ連を中心とする社会主義諸国
1947年：コミンフォルム結成
1949年：コメコン(経済相互援助会議)結成
1950年：中ソ友好同盟相互援助条約
1955年：ワルシャワ条約機構(ＷＴＯ)結成

２　緊張緩和と多極化・第三世界の台頭
①緊張緩和(デタント)……米ソ間で平和友好を模索
キューバ危機(1962年)＝核戦争の危機→デタントへ
↓
ＰＴＢＴ(部分的核実験禁止条約，1963年)
ＮＰＴ(核兵器拡散防止条約，1968年)
②多極化……東西両陣営で国力を強めた諸国が自立傾向
●資本主義諸国(西側)
フランスの独自外交・ＮＡＴＯ軍事機構脱退，西独・日のアメリカとの市場競争
●社会主義諸国(東側)
中ソ対立，東欧の独自性
●第三世界(第三勢力)の台頭
・アジア，アフリカ，ラテンアメリカの国家群の国際社会での発言力アップ
・平和５原則(領土保全と主権尊重・相互不可侵・内政不干渉・平等互恵・平和共存，1954年)
・アジア・アフリカ会議(ＡＡ29か国，1955年)→平和10原則(反帝国主義・反植民地主義など)
・｢アフリカの年｣＝アフリカ諸国の独立(1960年)→国連加盟増加，｢植民地独立付与宣言｣(＝植民地主義の終焉)
・第１回非同盟諸国首脳会議(ベオグラード，1961年)

３　新冷戦から冷戦終結へ
①第２次冷戦(新冷戦)と冷戦終結
ソ連のアフガニスタン侵攻(1979年)＝デタントの終結
→ソ連経済の行き詰まり→ソ連のペレストロイカの推進
マルタ会談(1989年)＝｢冷戦終結｣宣言(ゴルバチョフ，Ｇ.ブッシュ)
↓
東欧の民主化，｢ベルリンの壁｣崩壊(1989年)→東西ドイツの統一(1990年)
②湾岸戦争(1991年)……国連が軍事的措置を認める(＝多国籍軍)
③ソ連解体→独立国家共同体(ＣＩＳ)成立