①平和主義と安全保障

１　恒久平和主義
①日本国憲法の平和主義……過去の軍国主義や侵略戦争を反省→徹底した戦争放棄の規定
②憲法前文……恒久平和主義の宣言，平和的生存権の確認
③第９条……戦争放棄(１項)・戦力不保持(２項)・交戦権の否認(２項)

２　日本の防衛政策
①憲法と自衛隊
●連合国による非軍事化……徹底した平和主義
●朝鮮戦争の勃発(1950年)→占領政策の変更……警察予備隊の創設
●サンフランシスコ平和条約，日米安全保障条約の締結(1951年)→米軍の駐留，警察予備隊を保安隊に改組(1952年)
●日米相互防衛援助(ＭＳＡ)協定の締結(1954年)……日本の防衛力増強義務→自衛隊の発足(1954年)
②日本の防衛政策の基本
●シビリアン・コントロール(文民統制)の原則→文民が自衛隊を統制する
憲法第66条　 ｢内閣総理大臣その他の国務大臣は，文民でなければならない｣
自衛隊法第７条　｢内閣総理大臣は，内閣を代表して自衛隊の最高の指揮監督権を有する｣
●防衛の基本政策……専守防衛，非核三原則，非軍事大国化

３　日本の安全保障政策
1951年　日米安全保障条約締結(旧安保条約)
1960年　日米安全保障条約改定(新安保条約)
1978年　日米防衛協力のための指針(ガイドライン)策定(1997，2015年改定)
1999年　ガイドライン関連法成立(周辺事態法など)
2014年　集団的自衛権の限定的な行使を可能にする閣議決定
2015年　安全保障関連法成立
2022年　新しい安全保障関連３文書を閣議決定

〈日米安全保障体制の問題点〉
●同盟強靭化予算（思いやり予算）……駐留経費の一部負担
●沖縄の米軍基地問題……基地の集中と移転問題
●日米地位協定問題……アメリカ軍人の犯罪をめぐる対応
●日米安全保障の再定義……有事法制の整備(2003，2004年)
●自衛隊の海外派遣……PKO協力法，テロ対策特別措置法，イラク復興支援特別措置法，補給支援特別措置法，安全保障関連法など