21大地形と世界の自然災害
■大地形
❶大地形…地球内部のマントル対流などの内的営力によってできた大規模な地形
プレートプレートの境界
・広がる境界…マグマが上昇して固まり,海洋プレートが生まれるところ〔例:大西洋中央海嶺・インド洋中央海嶺〕
・せばまる境界
沈み込み帯…海洋プレートが大陸プレートの下に沈み込んで海溝ができ,それに沿って火山が分布〔例:日本海溝〕
衝突帯…大陸プレート同士がぶつかり圧縮されると,地盤が隆起し山脈や高原ができる〔例:ヒマラヤ山脈〕
・ずれる境界…プレートが水平方向にずれるところ。トランスフォーム断層とも呼ばれる〔例:サンアンドレアス断層〕
変動帯…プレートの境界付近に見られる。現在も活発な地殻変動が起こる地域で,地震や火山が多い
安定大陸(安定陸塊)… 地殻変動が見られない安定した地域で,地震や火山もほとんど見られない
長い間侵食されたため,なだらかな山地や台地,広大な平野が見られることが多い〔例:東ヨーロッパ平原〕

■世界で見られる主な自然災害
地震…主に変動帯で発生 ➡活断層地震…プレート内部で発生する
プレート境界地震…海溝付近で発生し,M8~9に達することもある
火山…主に変動帯に多い ➡マグマが発生しやすいせばまる境界(沈み込み帯)や広がる境界,ホットスポットに多く見られる
台風ハリケーンサイクロン… 日本では,北西太平洋で発生した最大風速が約17m/s以上の熱帯低気圧を台風と呼ぶ。世界では,カリブ海や北東太平洋で発生した最大風速が約33m/s以上の熱帯低気圧をハリケーン,インド洋や南太平洋で発生したものをサイクロンと呼ぶ
竜巻(トルネード)…世界各地で発生するが,とりわけアメリカ中部は寒気と暖気がぶつかりやすく,竜巻が多数発生する
❺干ばつ…長期間十分な降水量がないことで起こる水不足の状態。農作物などへの被害をもたらす
❻森林火災…自然に発生するものであるが,人為的な要因もある。大規模な火災により,生態系に影響を与えることもある