p.202-203 租税の意義と役割

用語解説

●租税(税金)

租税は,負担能力に応じて国民(家計)や企業から政府に納められる。納付先により国税と地方税に分類される。また,納税者と実際の税負担者が同一の場合を直接税,異なる場合を間接税という。国税では直接税と間接税の割合は6対4程度だが,地方税においては8割以上が直接税である。


●垂直的公平・水平的公平

税の公平性には2つの考え方がある。垂直的公平とは,所得の高い人にはより大きな税負担を求めるという考えで,水平的公平性とは,所得が同等であれば税負担も同等にするという考えである。


●累進課税

所得が高くなるにつれて課税対象の金額が上がり,より高い税率が適用される課税のしくみ。所得税や相続税などで累進課税が適用される。納税者は,所得額に応じた支払い能力により課税され,累進課税制度は所得再分配の機能をもつ。


●逆進性

低所得者ほど相対的に負担感が大きくなるという性質。税率が一定の消費税などに見られる。