p.194-195 金融のしくみ

用語解説

●フィンテック(Fintech)

金融(Finance)と技術(Technology)を組み合わせた造語で,金融サービスと情報技術を結びつけたさまざまな金融サービスのこと。身近な例では,キャッシュレス決済や暗号資産などがある。


●マネーストック

経済全体に流通している通貨の量。日本銀行が直接供給する通貨量であるマネタリーベース(現金通貨+日銀当座預金)が,市中銀行の信用創造を経ることで増加する。現金通貨と預金通貨(M1)に,定期性預金とCD(譲渡性預金)を加えた額(M3)が代表的な指標である。


●金融の自由化

政府や中央銀行による金融業界に対しての規制を緩和すること。金利の自由化,金融業への参入の自由化,各種手数料の自由化,金融商品開発・販売の自由化など。


●信用創造

銀行は預金の受け入れと貸し出しを繰り返すことで,銀行組織全体として最初の預金額の数倍の預金を生み出すことができる。このしくみは,銀行が貸したお金が返ってくるという信用によって成り立っていることから,信用創造とよばれる。


●金融ビッグバン

イギリスのサッチャー政権が1980年代におこなった一連の金融自由化政策。日本では1990年代後半に橋本内閣が推進し,日本版金融ビッグバンとよばれ,自由・公正・国際化を3原則とした。