p.192-193 景気変動と物価の動き

用語解説

●景気変動

資本主義経済において,経済活動が活発になったり,停滞したりすること。景気変動には好況,後退,不況,回復の4局面がある。なお,景気後退が急激で大規模な場合を恐慌といい,企業の倒産が増加したり失業者が大量に発生したりする。


●インフレーション(インフレ)

物価が継続的に上昇し,貨幣価値が下がる現象。超過需要が原因のディマンド・プル・インフレ,費用上昇による価格転嫁が原因のコスト・プッシュ・インフレなどがある。


●デフレーション(デフレ)

物価が継続的に下落し,貨幣価値が上昇する現象。デフレは,有効需要(購買力をともなった需要)の不足から供給過剰となる場合や,生産性が向上し費用が低下する場合などに発生するといわれる。デフレスパイラルとは,物価の持続的な下落が発生しながら,実体経済が縮小する現象である。


●スタグフレーション

不況下でも物価が上昇すること。スタグネーション(景気停滞)とインフレーション(物価上昇)の合成語。従来は,需要が減退する不況下では物価は下がると考えられていた。しかし,第1次石油危機後には,深刻な不況下でインフレが進行した。