p.144-145 今日の国際社会
用語解説
#h5{●湾岸戦争}
1990年のイラクによるクウェート侵攻に対して,1991年にアメリカを中心とした国連軍がイラクを攻撃したことで始まった戦争。国連安保理では,米ソが共同してイラクに対する強制撤退要求を決議した。
#h5{●アメリカ同時多発テロ事件}
2001年9月11日にアメリカで発生したテロ事件。ブッシュ米大統領は,ウサマ=ビンラディンひきいるイスラーム過激派テロ組織アルカイダの犯行と断定し,アルカイダの本拠地があったアフガニスタンに,イギリスとともに軍事攻撃をおこなった。
#h5{●アラブの春}
2010~12年に中東・北アフリカのアラブ諸国で発生した大規模な反政府デモ。チュニジアでは政治腐敗やインフレ,失業などの生活への不満を背景に反政府デモが激化し,2011年には長期独裁政権が崩壊した(ジャスミン革命)。チュニジアの民主化の動きは中東諸国に広がり,エジプトやリビアなどで政権崩壊が連鎖し,一連の政変は「アラブの春」とよばれた。しかし,これにより政情不安や内戦を招いた国もあり,「アラブの春」は失敗したという指摘もある。
#h5{●「イスラーム国(IS)」}
「アラブの春」で混乱したシリアで勢力を拡大したイスラーム過激派組織。インターネットを使って世界各地から戦闘員を集め,非人道的な活動を展開した。「イスラーム国」と自称しているが,国際社会から国家として認められているわけではない。