p.120-121 国家と国際法

用語解説

●国家の三要素

主権,主権がおよぶ範囲である領域(領土・領空・領海),国家に属する国民で構成される。ドイツの法学者イェリネック(1851~1911)によって唱えられた。


●国際法

国際社会を基盤として形成され,国家間の関係を規律する法のこと。近代ヨーロッパの主権国家の諸関係を規律する法として発達した。国際社会の慣行を基礎として暗黙の強制力を持つ国際慣習法と,国家間の合意を文章化した条約からなる。


●国際司法裁判所(ICJ)

1945年設立。国連の主要な司法機関で,国際法を適用して平和的に国際紛争を解決することを任務としている。裁判官は15名で,国連の安全保障理事会と総会で選出される。オランダのハーグに所在。


●国際刑事裁判所(ICC)

2003年設立。個人が犯した集団殺害や戦争犯罪など,重大な国際犯罪を訴追・処罰するために設置された国際的裁判所。日本は2007年に加盟。