p.204-205 いまを読み解く 財政再建のために何が必要だろうか

問いの解答例・解説

■p.204 課題の把握・Q

問い なぜ国債は増え続けているのだろうか。p.200の国家予算の図とあわせて考えよう。

【解答例】 バブル経済崩壊後,税収が低下する一方で簡単には歳出を削れないため,その不足分を借金である特例公債でまかなっている。さらに高齢化により,医療費や年金など社会保障関係費が増え続けているので,その結果公費負担も増えている。特例公債が増え続けると財政の硬直化が進み,国家財政が破綻しかねない。


■p.205 まとめる

問い 財政再建のために何が必要か,自分の考えを書こう。

【解説】 日本の財政は,ほかの国と比較しても債務残高が突出し,特例公債も増え続けているので,決して持続可能な現状とはいえない。この状況をふまえると,まず消費税率の引き上げなどにより,税収を増やすことが考えられる。同時に,いかに歳出を削減していくかを考える必要がある。私たち一人ひとりがよりよい生活をめざし,どこに重点的に予算を配分するかによって,今後財政が持続可能になるかどうか変わってくるといえる。


■p.205 発展

問い 海外で財政再建を実現した国の事例を調べ,日本に導入できるか考えてみよう。

【解説】 財政再建の基本は「いかに歳入を増やし,反対に歳出をどう削減していくか」ということである。カナダやスウェーデンなどの事例をヒントに調べてみよう。