p.202-203 租税の意義と役割
要点の整理
(1) 日本の税金
①日本の租税体系
・国税と地方税……税金の納付先(徴税主体)による分類
国税:国に納める税金
地方税:地方公共団体に納める税金
・直接税と間接税……納税者と税を負担する者(担税者)との関係から分類
直接税(所得税,法人税など):納税者=担税者
間接税(消費税など):納税者≠担税者
②直間比率……直接税と間接税の割合
・日本はかつて直接税の割合が大きかったが,建設公債(建設国債)や消費税導入で間接税の割合が増えつつある
・アメリカは直接税の割合が9割以上を占める
・ドイツやフランスは間接税の割合が高い
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(2) 公平性の考え方
・税金は私たちの社会を支えるために必要な費用である
→みんな経済力に応じて公平に負担を分かちあう必要がある(公平・中立・簡素)
・垂直的公平……より経済力がある人に大きな負担を求める
・水平的公平……経済力が同じならば等しく負担を求める
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(3) 所得税と消費税
①所得税……年間の個人の所得に対してかかる税金
・所得が多い人ほど税率が上昇する累進課税制度をとっている
→働き方により1人ひとりの所得の把握が困難な場合もあるので,税負担が不公平になる場合もある
②消費税……財やサービスの消費にかかる税金
・消費税は広く薄く課税されるので,低所得者ほど相対的に負担感が大きくなる逆進性の問題がある