p.194-195 金融のしくみ
要点の整理
(1) 金融のしくみと銀行の役割
①金融……資金の借り手と貸し手との間でおこなう資金の融通
・直接金融……借り手が株式などを発行して金融市場から直接資金を調達
・間接金融……銀行などの金融機関を仲立ちとして資金を調達
→日本では,かつて間接金融が中心だったが,金融の自由化が進み,直接金融の比率が上昇しつつある
②経済活動における銀行の役割
・経済活動:通貨(貨幣)を仲立ちとしておこなわれる
・貨幣の機能:価値尺度・交換手段・価値貯蔵手段
・通貨の種類:現金通貨・預金通貨
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(2) マネーストック
・マネーストック……金融機関から経済全般へ供給されている通貨の総量(預金などを含む)を示す統計
・マネタリーベース……日本銀行が直接供給する通貨量(現金通貨と日銀当座預金の合計)
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(3) 信用創造
・銀行が預金通貨を創造→企業の円滑な活動
・新たに生み出された総預金額=最初の預金額÷預金準備率-最初の預金額
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(4) 日本版金融ビックバン
・第二次世界大戦後:護送船団方式……倒産させないように国が金融機関を規制し保護
・1980年代:国際的な資本取引が活発化
→金融の自由化(金利の自由化・金融業務の自由化)
・1990年代後半:日本版金融ビッグバン……金融商品やサービスの自由化を一気に進めた
→銀行,証券,信託,保険などの間で金融業務の垣根を撤廃
・2005年:ペイオフの全面解禁……金融機関が破綻した場合,預金者に自己責任を求める