p.18-19 青年期を生きる私たち
要点の整理
(1) 青年期とは
①子どもからおとなへ
・青年期……ライフサイクル(人生の周期)のなかで,子どもからおとなへと変わり,成長をとげる時期
・青年期はおとなと子どもの間(境界)に位置するマージナルマン(境界人):レヴィン(独)
・社会人としての責任や義務が猶予されるモラトリアム(猶予期間):エリクソン(米)
②自我のめざめ
・第二次性徴があらわれる「性のめざめ」と自分を確立しようとする「自我のめざめ」が見られる
・親やおとなへの依存をやめて自立しようとする→第二の誕生:ルソー(仏)
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(2) 発達課題とアイデンティティの確立
①発達課題
・人生の各時期に達成されるべき課題→発達課題:ハヴィガースト(米)
②アイデンティティの確立
・「私は〇〇である」という自分らしさの自覚→アイデンティティ:エリクソン(米)
・アイデンティティの確立→青年期の課題
・アイデンティティの三規準:自己の斉一性・時間的な連続性と一貫性・帰属性
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(3) 子どもとおとなの間
①前近代
・通過儀礼(イニシエーション)によって子どもとおとなが線引きされる
②近代以降
・子どもの労働からの解放→「青年期」(子どもとおとなの間)の登場
・青年期には社会的な義務や責任を果たすことを猶予される→モラトリアム
・修学の長期化などにより青年期は延長する傾向
③現代:おとなになりきれない青年
・ピーターパン・シンドローム→心が未熟のまま社会に適応できない男性
・シンデレラ・コンプレックス→依存的な傾向をもち精神的に自立できない女性