p.126-127 国連の課題とPKO
要点の整理
(1) 国連の紛争解決方法
・国連憲章第6章:紛争の平和的解決を規定
・国連憲章第7章:平和に対する脅威,平和の破壊および侵略行為に対する行動を規定
・国連軍による軍事的措置も規定されているが,今までで一度も組織されたことはない
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(2) PKO(国連平和維持活動)
・停戦合意が得られた後に,非武装または軽武装の要員が紛争拡大の防止や監視,復旧援助などをおこなう
・国連憲章第6章の「紛争の平和的活動」と第7章の「軍事的強制措置」の中間にあたる活動として,「6章半活動」ともいわれる
・日本はPKO協力法の参加5原則に基づいて派遣
停戦の合意,受け入れ国などの合意,中立性,武器使用の制限,
条件が満たされない場合の業務の中断または派遣の終了
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(3) 国連の課題
①財政問題
・加盟国数が増え,扱う課題が多岐にわたり,慢性的な資金不足
・国連分担金を滞納している国が多い。延滞額が圧倒的に多いのがアメリカ
②「望ましい職員数」と現状が乖離(中国や日本)
・「望ましい職員数」は分担金の比率や人口などに基づいて算定
③安全保障理事会の機能不全
・常任理事国による拒否権の発動(大国一致の原則)
→拒否権発動を頻繁に行使→多くの決議が無効→安保理が機能しない