p.100-101　国民主権と選挙
要点の整理

(1)　日本の政治のしくみ
①権力分立制　
・立法権：国会(第41条)，行政権：内閣(第65条)，司法権：裁判所(第76条)が，たがいの抑制と均衡(チェック＆バランス)によって，権力の濫用を防ぐ
・立法→司法：弾劾裁判所の設置(第64条)
立法→行政：内閣不信任の決議(衆議院のみ)(第69条)，内閣総理大臣の指名(第67条)
・行政→立法：国会召集の決定(第7条)，衆議院の解散(第7・69条)
　行政→司法：最高裁判所長官の指名(第6条)，裁判官の任命(第79・80条)
・司法→立法：違憲審査権(第81条)
　司法→行政：行政訴訟の終審裁判(第76条)，違憲審査権(第81条)
②国民主権……国民は国家の最高意思を決定する主権者
・国民(主権)→立法府の国会議員や地方公共団体の首長や地方議会議員を選挙で選出する
　　　　　　→行政へは世論で影響を与え，司法へは最高裁判官の国民審査がある

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(2)　日本の選挙権の拡大
・1890年：財産や性別で選挙資格が制限される制限選挙から始まる
・1946年：20歳以上の男女普通選挙が実現
・2016年：70年ぶりに選挙権年齢が18歳に引き下げられた

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(3)　選挙の原則と選挙制度の特色
①選挙の原則
・議会制民主主義の下では，国民の代表者を選ぶ選挙は政治の基礎であり，民主主義の根幹
・普通選挙(←→制限選挙)，平等選挙(←→不平等選挙)，
　直接選挙(←→間接選挙)，秘密選挙(秘密投票)(←→公開投票)
②選挙制度の特色　
・小選挙区制(1選挙区で1名を選出)→一般に二大政党型の安定が可能だが，死票が多く，大政党に有利
・大選挙区制(1選挙区で複数を選出)→少数意見代表の選出が可能で，死票が少ないが，小党が乱立し，政局が不安定になりやすい
・比例代表制(投票数に応じて議席を配分)→死票が少ない，公平な議席配分が可能だが，政党中心型の選挙となり，個人の魅力などが埋没